材質の解説
材質の解説
代表的な鋼材の種類と特徴をまとめています。
用途や加工性、強度の違いを理解することで、適切な材質選定に役立ちます。
一般構造用圧延鋼材(SS)
SS400(旧SS41)など
引張強さの最低値のみが規定されており、化学成分(特に炭素量)は規定されていません。
例:SS400 → 引張強さ 400N/mm²(約41kgf/mm²)
通常は熱処理せず使用しますが、浸炭焼入れは可能です。溶接性はあまり良くありませんが、薄板であれば対応可能です。
機械構造用炭素鋼(S□□C)
S45C・S55Cなど
基本的な炭素鋼で、機械部品に最も広く使用されます。
「□□」は炭素(C)量の平均値を示します。
例:S45C → C=0.42~0.48%
平行ピン・テーパピン・キー材など、多くの製品に使用されています。
快削鋼(SUM)
SUM22Lなど
被削性を向上させた鋼で、加工しやすいのが特徴です。
燐(P)・硫黄(S)・鉛(Pb)などを添加することで、切削性を高めています。
炭素工具鋼(SK)
SK4・SK5など
炭素量が0.6%以上の鋼は工具鋼に分類されます。
炭素量に応じてSK1~SK7まであり、工具用途に使用されます。
合金工具鋼(SKS・SKD・SKT)
SKD11など
炭素鋼にクロム(Cr)・タングステン(W)・バナジウム(V)・モリブデン(Mo)などを添加し、 強度・耐摩耗性・耐熱性を向上させた鋼材です。
- 切削工具用:SKS(7種類)
- 耐衝撃工具用:SKS(4種類)
- 冷間金型用:SKS・SKD(8種類)
- 熱間金型用:SKD・SKT(9種類)
高速度工具鋼(SKH)
SKH51(旧SKH9)など
通称ハイス鋼。高速切削に適した工具鋼です。
- タングステン系:SKH2~10(4種類)
- モリブデン系:SKH51~59(9種類)
クロムモリブデン鋼(SCM)
SCM435・SCM445など
炭素鋼にクロム(Cr)とモリブデン(Mo)を添加した鋼材です。
「SCM4□□」の数字は炭素量を示します。
例:SCM435 → C=0.33~0.38%
ダウェルピンやストリッパボルトなどに使用されています。
高炭素クロム軸受鋼(SUJ)
SUJ2など
通称ベアリング鋼。耐摩耗性に優れており、ボールベアリングなどに使用されます。
SUJ1~SUJ5の5種類があります。